
エレコム株式会社は、エレコムグループで製造・販売されている紛失防止タグ(スマートタグ)の全製品において、Appleの「探す」アプリまたはGoogleの「Find Hub」アプリを通じた「身に覚えのない紛失防止タグの対策機能」を搭載済みであることを発表いたしました。
ストーカー規制法の改正と紛失防止タグの現状
2025年11月11日の閣議決定を経て、ストーカー規制法が改正されました。この改正により、相手の承諾なく紛失防止タグを取り付けたり、位置情報を取得したりする行為が明確に規制対象となっています。
背景には、タグを用いた深刻なストーカー事案の急増があります。警察庁の統計によると、タグ等の機器を悪用した相談件数は、2021年のわずか3件から、2024年には370件へと爆発的に増加。2025年以降もこの傾向は続いており、法整備とメーカー側の対策が急務となっていました。
【実例】紛失防止タグを悪用した深刻なストーカー事件
紛失防止タグ(特にAirTagなど)を悪用したストーカー行為は、国内外で非常に深刻な事件に発展しており、それが今回の法改正の大きな引き金にもなっています。
具体的な実例や手口、統計データについて整理して解説します。
1. 日本国内での衝撃的な実例
国内でも、単なる「付きまとい」を超えた重大な事件が複数発生しています。
茨城県水戸市:ぬいぐるみの中に隠されたタグ(2025年末〜2026年)
最近の極めて痛ましい事件です。殺害された女性の自宅から、ぬいぐるみの中に隠された紛失防止タグが見つかりました。
- 手口: 容疑者は「懸賞の当選品」を装って、被害者の実家にぬいぐるみを送りつけました。
- 目的: その後、女性が持ち帰ったぬいぐるみの位置を追跡することで、それまで知らなかった女性の引越し先の住所を特定したとみられています。
関西地方:車への取り付けと故意の衝突(2022年)
- 手口: 元交際相手の車に無断でタグを設置。
- 事件: 位置情報を常に把握し、待ち伏せを行った上で、自分が運転する車を故意に衝突させるという凶行に及びました。
車のナンバープレート裏やバンパーへの貼り付け
- 手口: 磁石や強力な粘着テープを使い、車のナンバープレートの裏側や、バンパーの隙間にタグを隠すケースが全国で多発しています。
- 警察への相談事例では、自分の車から見知らぬタグが見つかり、指紋も拭き取られていて犯人が特定できないという不気味な例も報告されています。
2. 海外での重大事件
海外、特にアメリカではAirTag発売直後から悪用が社会問題化しました。
- 米インディアナ州(2022年): 浮気を疑った女性が、交際相手の車の後部座席にAirTagを隠して追跡。バーにいる相手を見つけ出し、最終的に車ではねて殺害するという事件が起きました。
- 集団訴訟: アメリカでは、AirTagによってストーカー被害に遭った数十人の女性たちが、Appleに対して「安全対策が不十分である」として集団訴訟を起こしています。
3. 相談件数の急増(統計データ)
日本国内の警察庁のまとめによると、紛失防止タグ等を用いたストーカー事案の相談件数は、以下のように「爆発的」に増えています。
| 年 | 警察への相談件数 |
| 2021年 | 3件 |
| 2024年 | 370件 |
| 2025年 | さらに増加傾向(上半期で前年超え) |
これまでは「GPS機器」に当たらないという解釈があったため、警察も「警告」を出すのが難しいケースがありましたが、この急増を受けて今回の法改正に至りました。
4. 典型的な悪用の「隠し場所」
ストーカー行為の手口として、実際に紛失防止タグが発見された場所をリストアップします。
こんな所に!と通常なら考えもつかない見つかりにくい場所をわざわざ選んでいるのがわかるでしょう。
- プレゼントの中: ぬいぐるみ、精密機器の箱、カバンなど。
- 車・バイク: ナンバープレート裏、給油口の中、ホイールハウス内、バンパーの隙間。
- 普段持ち歩く物: 傘の柄の中(中をくり抜く)、靴のインソールの下、子供のランドセルのポケット。
今回の法改正と企業対策の意義
こうした「悪意のある隠し方」をされた場合、本人が自力で見つけるのはほぼ困難です。
だからこそ、前述のエレコムのようなメーカー側の対策(不審なタグがあればスマホに通知する、音を鳴らす)と、警察が即座に動ける法律(改正ストーカー規制法)のセットが不可欠になった、という背景があります。
エレコムグループ製紛失防止タグ(スマートタグ)の特長
エレコムグループ製の紛失防止タグ(スマートタグ)は、ストーカー行為を防止する通知機能やアラート機能を搭載しています。日本メーカーとして培われた厳しい品質基準に基づき、安心・安全を追求して開発・検証された製品です。さらに、全ての製品がAppleまたはGoogleの正規認証に加え、技適マーク認定をはじめとする日本国内の各種認証も取得しています。
エレコムグループの「悪用防止」への取り組み
エレコムおよびロジテックのスマートタグは、こうした悪用を未然に防ぐため、以下の機能を全製品(販売中・今後発売される全モデル)に標準搭載しています。
1. Apple・Googleの公式ネットワークへの準拠
エレコムのスマートタグ「amine(あみね)」シリーズなどは、Appleの「探す(Find My)」またはGoogleの「Find Hub(デバイスを探す)」ネットワークを利用しています。これにより、OS標準の保護機能がそのまま働きます。
- 自動通知機能: 自分の持ち物ではない他人のタグが一定時間一緒に移動している場合、スマホ(iPhone/Android)に「不明な持ち物があなたと一緒に移動しています」といった警告通知が自動的に届きます。
- アラーム鳴動: 持ち主から離れたタグが移動を検知すると、タグ本体からアラーム音が鳴り、物理的に隠されたタグを見つけやすくします。
2. 物理的な「電源オフ」による追跡阻止
万が一、身に覚えのないエレコム製のタグを見つけた際、物理的な操作で確実に通信を遮断(追跡を停止)できる手順が全モデルで公開されています。
「電源を切る=相手からの追跡が完全に断たれる」ことをエレコム側が保証しており、発見後の二次被害を防ぐための重要なステップとして案内されています。
3. 全製品・今後の新製品への標準搭載
今回の発表の大きなポイントは、**「現在販売中の全モデル」および「今後発売されるすべての新製品」**において、この対策機能が搭載済みであることを宣言した点です。
「どのモデルなら安全か」をユーザーが迷う必要がなく、エレコムグループ(ロジテック等を含む)の製品であれば、OS側の不審なタグ検知機能に必ず反応するよう設計されています。
【重要】身に覚えのないタグを見つけた時の「電源の切り方」
万が一、身に覚えのないエレコムグループ製の紛失防止タグ(スマートタグ)を発見した場合は、下記の電源の切り方を参考に電源を切り、最寄りの警察署へご相談ください。
電源を切ることで、紛失防止タグ(スマートタグ)の機能がすべて停止し、追跡される心配がなくなります。
| 操作方法 | 該当する主な製品型番 |
| ボタンを2回押し、続けて長押し 「ピッピッ」と鳴ったら離す | LGT-LWUCSS1WHM、LGT-ELBETG2BKA LGT-BETG1BKA / BKG / WHG シリーズ全般 |
| ボタンを10~20秒程度 長押し 「ピロロロロ…」と鳴ったら離す | LGT-WCSTC01BK、LGT-LWCSTCW01DB LGT-WCCD1BKG シリーズ |
| ボタンを押し続け、音が鳴ったら離す 「ピッピッ ピー」等の音を確認 | LGT-NNCD1BKA、LGT-NNTG1BKA LGT-UCTG1BKA(押しっぱなしでOFF) |








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紛失防止タグの悪用防止策やストーカー規制法に関する詳細は、以下のリンクをご確認ください。



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