国際ワン切り詐欺とは、海外の電話番号から発信された短い着信(ワン切り)を仕掛けることで、被害者に折り返し電話をさせ、高額な通話料を請求する詐欺の手口です。
最近はSIMスワップ詐欺やPayPay返金詐欺など巧妙な詐欺の手口が増えてきているようです。
本記事では国際ワン切り詐欺の手口や被害実態、国際ワン切り詐欺の被害にあわないための徹底対策について解説いています。国際ワン切り詐欺の被害を防ぐための一助になれば幸いです。
国際ワン切り詐欺の具体的な手口
- 着信
被害者の携帯電話に、海外の電話番号から短い着信(ワン切り)がかかってきます。 - 折り返し
知らない番号からの着信に、不審に思いながらも念のために折り返し電話をかけてしまいます。 - 高額な通話料
折り返し電話をかけると、自動音声やオペレーターによる音声ガイダンスが流れ、長時間通話を続けさせられます。 - 接続料の請求:この接続通話料が非常に高額に設定されており、被害者に高額な請求がきます。
国際ワン切り詐欺の特徴:巧妙化する手口と被害実態
国際ワン切り詐欺は、近年被害が拡大している深刻な犯罪です。知らない番号からの着信にうっかり折り返し、高額な通話料を請求されてしまったという被害が後を絶ちません。
本記事では、国際ワン切り詐欺の特徴について、以下の5つのポイントに分けて詳細に解説します。
しかし、よくもまぁこう言った悪事を次々と考えだすものだと逆に感心してしまいます。
1. 被害者の心理を突いた巧妙な手口
国際ワン切り詐欺は、被害者の心理を突いた巧妙な手口で実行されます。主な手口は以下の通りです。
- ワンコールで終了させる:被害者が不審に思い、すぐに電話を切ってしまうように、ワンコールで終了させる。
- 深夜や早朝に発信する:被害者が警戒を怠りやすい深夜や早朝に発信する。
- 非通知や海外からの番号を使用する:被害者が発信元を特定できないように、非通知や海外からの番号を使用する。
- 自動音声やオペレーターによる音声ガイダンス:被害者を長時間通話させるために、自動音声やオペレーターによる音声ガイダンスを流す。
- 架空料金請求:国際電話会社を装い、架空の料金を請求する。
- SMSによる誘導:SMSで偽の当選案内やキャンペーン情報を送り、被害者に折り返し電話をかけさせる。
2. 高額な通話料金の仕組み
国際ワン切り詐欺の被害額は、高額な通話料金によって発生します。その仕組みは以下の通りです。
- 国際電話の料金体系:国際電話は、国内通話よりも料金が高額に設定されています。特に、アフリカや中東などの国への通話料金は高額です。
- 発信時間:深夜や早朝などの時間帯は、通話料金が高額になる場合があります。
- 通話時間:通話時間が長ければ長いほど、料金が高額になります。
- 複数国を経由した通話:複数の国を経由して発信することで、通話料金をさらに高額化する。
被害額
国際ワン切り詐欺の被害額は、数千円から数万円と高額です。近年では、巧妙な手口により、10万円を超える被害も発生しています。
3. 被害者になりやすい人
国際ワン切り詐欺は、誰でも被害に遭う可能性がありますが、特に以下のような人は注意が必要です。
- 高齢者:インターネットやスマートフォンに慣れていない高齢者は、詐欺の手口に騙されやすい傾向があります。
- 一人暮らしの人:周囲に相談できる人が少ない一人暮らしの人は、被害に気づきにくい場合があります。
- 留守番中の子供:留守番中の子供は、不審者に騙されやすい傾向があります。
4. 被害実態と社会への影響
国際ワン切り詐欺の被害は、近年増加傾向にあります。警察庁によると、2023年の国際ワン切り詐欺の認知件数は約12万件、被害額は約40億円に達しています。
被害は金銭的な損失だけでなく、精神的なストレスや不安を与えることも問題です。また、高齢者などが被害に遭うことで、社会生活に支障をきたすケースも発生しています。
国際ワン切り詐欺を撃退!被害を防ぐための徹底対策
国際ワン切り詐欺は、巧妙な手口で被害者を騙し、高額な通話料を請求する悪質な犯罪です。近年被害は拡大しており、多くの人が不安を抱えています。
本記事では、国際ワン切り詐欺の被害を防ぐために、以下の5つのポイントに分けて詳細な対策を解説します。
1. 海外からの unknown 番号には絶対に折り返さない
国際ワン切り詐欺のほとんどは、海外からの unknown 番号からの着信です。知らない番号からの着信には、以下のように対応しましょう。
- 着信音を鳴らさない:着信音を鳴らさなければ、詐欺グループは被害者が不在だと認識し、諦める可能性があります。
- すぐにメッセージを送る:留守番電話メッセージに「海外からの着信は折り返しません」と明記しておくことで、詐欺グループを牽制できます。
- 着信履歴を確認するだけにする:着信履歴を確認するだけで、折り返し電話は絶対にしないようにしましょう。
2. 自動応答サービスを活用する
スマートフォンの自動応答サービスを利用することで、海外からの着信を自動的に拒否することができます。
- 設定方法:スマートフォンの設定画面から、「着信拒否」または「迷惑電話対策」などの項目を選択し、「海外からの着信を拒否する」を設定します。
- 注意点:一部の legitimate な海外からの着信も拒否されてしまう可能性があるため、注意が必要です。
3. 通話料金を確認する
国際電話をかける場合は、事前に通話料金を確認しておきましょう。
- 料金体系を確認:国際電話会社によって料金体系が異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
- 通話アプリを利用する:SkypeやLINEなどの通話アプリは、国際電話でも比較的安価に通話することができます。
4. 被害に遭ってしまった場合の対処法
もし、うっかり国際ワン切り詐欺の被害に遭ってしまった場合は、以下のように対処しましょう。
- 通話をすぐに切る:被害を拡大させないために、通話をすぐに切りましょう。
- 警察や国民生活センターに相談する:被害に遭った場合は、すぐに警察や国民生活センターに相談しましょう。
- 通話会社に連絡する:通話会社に連絡し、被害状況を説明しましょう。料金の支払い猶予などの対応を受けられる可能性があります。
5. その他の対策
- 家族や友人にも注意喚起する:家族や友人にも国際ワン切り詐欺の危険性を伝え、注意喚起しましょう。
- 最新の詐欺情報に注意する:詐欺グループの手口は巧妙化しているため、最新の詐欺情報に注意しましょう。警察庁や消費者庁のウェブサイトなどで情報収集することができます。
国際ワン切り詐欺は、巧妙化し、被害が拡大している深刻な犯罪です。一人一人が十分に注意し、被害に遭わないよう対策をしましょう。
国際ワン切り詐欺に関する相談窓口
国際ワン切り詐欺の被害に遭ってしまった場合は、焦らずに以下の相談窓口に連絡しましょう。
1. 警察
- 全国共通:110番
- 警察相談専用:#9110
2. 消費者庁
- 消費者ホットライン:188
- 消費者相談窓口(メール):メール受付自治体リストhttps://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_education/lower_the_age_of_adulthood/inquiry/assets/local_cooperation_cms201_240422_01.pdf
メール相談は各自治体ではなくて消費者庁が一括して受け付けてくれる方が利便性が上がると思うのですが…。
3. 国民生活センター
- 電話:0570-055-774
4. 各都道府県の警察本部
各都道府県の警察本部には、それぞれ相談窓口が設けられています。詳細は以下のウェブサイトをご覧ください。
5. 国際電話会社
利用している国際電話会社にも、被害の相談窓口が設けられている場合があります。詳細は各社のウェブサイトをご覧ください。
相談時に必要な情報
- 被害日時
- 加害者の電話番号
- 通話時間
- 被害額
- その他、被害状況に関する情報
その他
- 警察や国民生活センターには、外国語での相談窓口も設けられています。
- 詐欺被害に関する相談窓口は、他にもたくさんあります。詳細は以下のウェブサイトをご覧ください。
- 警察庁:https://www.npa.go.jp/
- 消費者庁:https://www.caa.go.jp/policies/application/inquiry/
国際ワン切り詐欺は、巧妙な手口で被害者を騙し、高額な通話料を請求する悪質な犯罪です。被害に遭わないよう、十分に注意しましょう。
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