Amazonで価格の安いUSBメモリを購入してみたのでちょっとレビュー。
使いやすいUSBメモリは気軽な記憶媒体としてよく使われていますよね。パソコンのUSB端子に差し込むだけでそれなりの容量の記憶メディアとして使えるようになるわけですから非常に使い勝手がよいです。
- こちらのUSBメモリにはデジカメの写真データを入れてこう
- こちらのUSBメモリにはメールの受信データを
- こちらのUSBメモリには経理のデータを
- こちらのUSBメモリはちょっと容量が少ないのでエクセルデータを
などなど用途により使い分けていくとかなりの数のUSBメモリが必要になるので、Amazonで見つけたUSB2.0規格の安い5個セットのUSBメモリとUSB3.0規格のこれまた安いUSBメモリをお試し購入してみました。あまりに安いので大丈夫かとも思ったのですが、ものは試しと人柱の気分ですね。
USBメモリがたくさん必要だ、安くて使えるUSBメモリがほしい、怖いもの見たさでいじってみたい、そんな方にぴったりのUSBメモリだとよいのですが…。
結論:安いけど使えるUSBメモリ、でも不安はあるね
使ってみた結果としては、
- 一応使えるけど動作が不安定な所もある
- USB2.0の方は読み書きの速度、特に書き込み速度が遅い
- 耐久性に不安がある
- ハードウェア的に問題がある
といった感想を持ちました。総じて、外的な作りはまあ良いものの内部はどうなっているのか疑念が持ち上がります。メモリICなどの半導体チップに規格外のものを買ってきて使っているなどはよく聞く噂なので、安い理由はこのあたりにあるのかなと妄想しています。こう言っちゃあ何ですが「中国製」だろうし…。
このような記憶容量の割に価格が安いUSBメモリは一時的な記憶装置として使い、長期保存には例えば「エレコム」や「バッファロー」「SUN DISK」等のメーカー品を使うのが後々後悔することがなくて良いのではと思いますね。
なくしたデータは戻ってきませんので。
RAOYI USBメモリ 32GB USB2.0 5個セット
このRAOYI USBメモリはUSB2.0規格で容量32GBが5個セットで2,124円ですから1個424円になります。最近は価格が下がったとはいえ32GBのUSBメモリはメーカー品だと2倍くらいの価格なので、格安といえば格安の部類に入ります。果たして使用しても大丈夫な部類に入ってくれるのかどうか、期待は膨らみます。
各USBメモリが5色に輝いていて「あなたのお役に立ちますよ〜!」と訴えかけてくるようです。しかも、まともなパッケージに5本が整然と並んでいると神秘性すら感じてしまうほどです。中国製だし。
しかし、輝きとは裏腹に「買ってはいけないUSBメモリ」になってしまいました。
読み書きの速度
USB2.0規格ですからはじめからそれほど期待はできないのはわかるんですが、実際に「Crystal Disk mark」で確認してみたところ、予想以上に遅いことがわかりました。
下がその結果です。5本あるのですがどれも同じような結果なので一つだけのせておきます。
なぜか小さいファイルの書き込みが異常に遅いです。表示では0.00ですが、表示できないほど遅いということで壊れているのではありません。それにしても0.00とは…。
USB2.0でもまともは製品では以下のような値くらい出ても良いはずなのですが、何かがおかしいのでしょうか?
ハードウェア的に壊れていた
USBメモリなどのフラッシュメモリのチェックをしてくれるアプリ「Check Flash」で検査したところ、下のようにエラー頻発でとてもじゃないがまともに安心して使えるものではありませんでした。
※「Check Flash」は中央にある「Tool for flash-drive checking.」の下の小さな青文字リンクをクリックするとダウンロードできます。
初めのうちは支障なく使えるかもしれませんがある程度書き込んでいくとエラーを起こし再起不能、すべてのデータが飛ぶ…こんな感じになる確率大ですね。
律儀にも5本セットで同じ状態でした。
このUSBメモリは使わない方が良い、使ってはいけないUSBメモリという結論に達しました。残念!!
ちょっと分解してみました
どうせまともに使えないUSBメモリなので、中はどうなっているんだろうと分解してみました。
わざわざ返品する気にもならないしね。
分解といってもネジ止めしている箇所があるわけでもなく、はめ込んであるだけなのでペンチで挟んで無理矢理ゴリゴリやると下のように外れます。一部分がホットボンドらしきもので固定されていました。
本体基板にはフラッシュメモリのチップが1個載っています。32GBなので256Gビットのフラッシュメモリでしょう。裏面にはコントローラーチップがのっています。簡単に作ってありますがちょっと見では半田付けなどはしっかりしています。
作りはしっかりしていてもおそらくメモリチップが壊れているのでしょう。噂の規格落ちのチップなのでしょうかね。
シリコンパワー 32GB USBメモリUSB3.1 / USB3.0
もう1種類買い込んだのはシリコンパワーのUSBメモリなんですが、これおそらくシリコンパワーではないですね。シリコンパワーというと以前SATSA3のSSDを使ったことがあるメーカーですが、製品のどこにも表記がないし、かわりに「VETESA」の刻印があったので、VETESAなのかな?製品名かな?
ネットで調べてみると…
VETESA(ベテサ)は中国のメーカーでAmazonでは販売元がTech onlineで中国の苏州市吴中区になっています。
ネットでは中国製のPCメーカーという口コミが多く、評判はもっぱら、価格が安い・コスパが良いという声が多いです。メーカー公式サイトは無く、2020年に入ってから展開している新しいブランドのようです。こんな感じのコスパの良いパソコンを製造販売しています。
リンク
このVETESAのUSBメモリは写真のようにビニール袋に入っただけでした。
製品自体はよくできています。剛性感もあるし安物という感じは外見からは受けません。でも肝心なのは中身ですからね、こちらも性能を調べてみました。
ちなみに、こちらはAmazonで1個599円での購入でした。
読み書きの速度
同じようにCrystal Disk markで読み書きの速度を測ってみたところ、さすがにUSB3.0規格だけあって下のようにそれなりの速度が出ていました。
USB3.0にしては遅い方なのかもしれませんが、この数値なら価格が安い分納得できます。
ハードウエアの検証
同じように「Check Flash」で検査したところ、こちらのVETESA 32GB USBメモリはエラー無しの結果でした。
こちらのUSBメモリは結構まともなようです。
作りもしっかりしているしVETESAという安心と信頼の中国製造ですからね。(^_^;)
まとめ メーカー品を買いましょう(^_^;)
安いUSBメモリとはいっても使えなければ何にもなりませんし、耐久性がなく長時間保管していたら保存してあったデータが破損していたというのでは役に立ちません。このUSBメモリは大丈夫なのか?と思いつつ使用するのでは精神的にも良くありません。
VETESAのUSBメモリは長期的安定性は不明ですが、今のところまともに動いていますので一時的な記憶装置としては使えるとは思います。USB3.0対応で早いしね。
最近はUSBメモリの価格もこなれてきているので、数百円の差なら名の通ったメーカーのしっかりとしたUSBメモリを購入し安心して使った方が「精神衛生上もお得!」と考えて間違いありません。
これまた怖いもの見たさでしたら購入もありでしょうが、実用を考えているのなら選択する意味は無いでしょうね。
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