UMIDIGI Z2では、楽天モバイルUN-LIMITのSIMを使った音声通話がどうしてもできないし、IIJmioのSIMでも音声通話の音が聞こえない、伝わらないというトラブルが頻発するようになっていたので思い切って買い換えることにしました。散財だな。
楽天モバイル・UN-LIMITに関してはUMIDIGI Z2 PROでの成功例は散見されるものの、あいにくこちらはただのZ2。基本部分はそんなに違わないはずなのにVoLTEの設定をするためにエンジニアリングモードにしようとしても頑として動いてくれず。理由はわからないがかたくななんだ。
調べてみたところファームウエアを書き換えればできそうなのだが失敗するとそのまま文鎮化してしまうし、その手順もよくわからないので却下。
手っ取り早く買い換えれば設定できるんじゃない?というわけで選んだのが、最新機種UMIDIGI a9 PRO。UMIDIGIにこだわりはないのだが今まで使っていたZ2と同メーカーの方が違和感がないのではと勝手に思い込んでいるわけ。それにミドルレンジのスマートフォンとしてはお手頃値段だし性能もそれなりだし、非接触型の体温測定ができるしで面白そうじゃないですか。落ち着いてきたとはいえ新型コロナが猛威をふるっている今日この頃、手軽に体温が測れれば便利でしょ!測定値が正確かどうかはわかりませんがないよりマシですよね。
そうそう、それに中華スマホのグローバル版でありながら日本の技適に合格しているのも選択理由のひとつ。Z2は技適なしだったので使用には少々気が引けましたから。
最新スマートフォン UMIDIGI a9 PRO
2020年に発売されたUMIDIGI a9PRO、今時の世相を反映したのかどうかはわかりませんが非接触デジタル赤外線温度計を内蔵したちょっと興味深いミドルレンジスマートフォンです。性能もミドルレンジ、価格もミドルレンジで「これぞミドルレンジスマートフォン」といった存在です。
スペックなどはUMIDIGI A9 PROのホームページで確認していただくとして手元に届いた現物を考察してみます。
同梱物
同梱物は
- a9 PRO本体
- 充電器
- USBケーブル(Type-C)
- スマートフォンカバー(透明)
- SIMピン
- 説明書(クイックスタートガイド)
最近はコストダウンのためなのか充電器などを付属しない製品も増えていると聞きますが、このUMIDIGI a9PROは必要十分なものが同梱されています。
amazonで購入
いつものようにAmazonで購入。価格は18,657円。
amazonと中国のECサイト”BangGood”のどちらで購入しようか迷ったのですが、BangGoodを調べてみると最近になって評判がた落ちのようでした。トラブル時の顧客対応もあまり好ましくない(おざなりだったりしらばっくれたりするらしい)という評価が多かったので、やっぱりamazonだねということになりました。
BangGoodの方が数千円安かったんですけどね、やはり信用の問題ですよね。いくら安くてもトラブルは避けたいですからね。
あと、海外(中国系?)のECサイトで購入すると、充電機が海外仕様となって日本のプラグ形式と違う写真のような充電機が同梱されてきます。Amazonで購入した場合は日本仕様のものが同梱されてきますよ。
UMIDIGI a9 PROの外観
外形寸法
一言でいえば「大きい」です。厚みもあるのでなおさらそう感じるのでしょう。スペックでは厚みは8.6ミリとありますが、カメラ部分がさらに1ミリほど飛び出ているので10ミリくらいありそうな存在感です。
本体重量
重いです。205グラムもあるのでずっしりきます。これにシリコン樹脂のカバーをつけるとさらに重くなりますので230g位にはなるでしょう。
UMIDIGI Z2が本体165gだったのでなおさら重く感じるのだと思います。
あとはこの重さに慣れるしかないですね。
本体色
色はオニキスブラック・フォレストグリーンの2種類。
今回はフォレストグリーンを選んだのですが綺麗ですね。南の海を思わせるような美しい緑です。現用のUMIDIGI Z2はブルーからグリーンへと変化するグラデーションが美しかったのですが、a9もそれにひけをとらない美しさです。ただ鏡面仕上げなので指紋がつきやすいというか付きまくりなのは致し方ないでしょうね。
操作ボタン関係
スマホと言えば操作ボタンは3個くらいしかありませんが、本機の操作ボタンはしっかりしたクリック感のある操作感です。電源ボタンが軽すぎる嫌いはありますが許容範囲ですね。
操作ボタンの取り付け位置なんですが、正面右側の上から音量増・音量減・電源なんですけど、他のスマホもこうなんですかね?
Z2も同じ配置でしたが、音量ボタンと間違えて電源ボタンを押してしまうことが度々ありイラッとします。
ショートカットキーが便利
あと面白いのが「independent shortcut key」カスタマイズ可能な操作ボタン(ショートカットキー)と言うことで、頻繁に使う操作やアプリなどをこのキーに割り当てることで一発起動とかできるようです。
ワンクリック、ダブルクリック、長押しでアプリや機能を呼び出せるのは便利だし実用的ですね。
FMラジオは日本もカバー
スマホでラジオは誰も聞かないかなとも思うのですが…
FMラジオは受信周波数FM:76MHz – 108MHzと、日本国内のFMバンドもカバーしています。中華スマホに搭載されているFMラジオは海外バンドのみのことが多いのですが、このa9はさすがにグローバルモデルと言うことで日本もカバーしてくれているようです。
試しに受信してみたところ、神奈川県の湘南地域ではFM-YOKOHAMAが結構強く受信できました。
イヤフォンを使わなければならない(イヤフォンコードがアンテナになるので)とはいえ、災害多発の折、ラジオも付いていれば役立つこともあるでしょう。
UMIDIGI A9 Proの処理性能
Helio P60というSoCを搭載したUMIDIGI a9PROのベンチマークはどのくらいをたたき出すのか、その実力をチェックして見ましょう。
ベンチマークアプリはみんな大好きAnTuTuベンチマーク。
AnTuTuベンチマークアプリがGoogle Playから削除され野良アプリになっているのにはびっくりしました。
Androidのベンチマーク結果ですがスクリーンショットの通り
- 総合:164949
- CPU:57968
- GPU:26697
という結果でした。
3Dゲームをバリバリこなすのは苦しいでしょうがたまに軽いゲームをするくらいでしたら十分な性能でしょう。まぁ良くも悪くもミドルレンジのスマホですよ。
非接触デジタル赤外線温度計
このa9で面白いのは非接触デジタル赤外線温度計を搭載しているところ。
昨今のコロナ禍で体温をこまめに測りたいという要求が高まっているのかどうかは知りませんが、タイムリーな機能だとも思います。ただしそれなりの正確さではかれればの話ですけどね。
体温計は本体裏面のカメラと並んだ場所にセンサーが搭載されています。
また測定用のアプリは標準で搭載されています。(共に赤枠の部分)
実際に測定してみたのですが、比較するもの(非接触型体温計)がないので正しいのか正しくないのか判断できません。人によっては使い物にならないと評価していたりまたある人は実用的で便利と評価したり、それぞれ評価は分かれています。どっちなんでしょうかね。
とりあえず計ってみたピーマンの体温です。左腕で計りました。
測定した感じではまあまあこんなところじゃないかという体温が表示されていましたので、正確性に難ありと決めつけてしまうのはいかがなものかと感じています。
非接触型なので発熱源との距離とかは一定にしないと測定結果がばらけることはあるでしょうし、要は使い方ですかね。対象物に1〜3センチ程度まで近づく必要があるみたいですよ。
また、この機能は体温だけでなく物体の温度も測定範囲は狭いようですが一応測ることができます。
バッテリーの持ち具合
バッテリー容量は4,150mAhとこのクラスのスマホとしてはごく平均的な容量です。
さて、このバッテリーの持ち具合ですが、軽〜いパズルゲームを15分ほど遊んだ場合、満充電から91%まで減りましたので持続時間は…どうなんでしょうかね?
ということで100%満充電から動画(アマゾンプライムビデオ)を連続再生しバッテリーが20%になるまでの時間を計ってみました。
結果は、約7時間の連続動画再生でバッテリー残量が20%となりました。
7時間をどう見るかですが、ピーマンのスマホ使用形態からは十分な持続時間だと思います。
これが出張がちなサラリーマンのお供だったり旅行中の使用だったりでいつ充電できるかわからないなどの状況であればまた違った評価になるのでしょうね。もの足りないとか…。
充電時間はどのくらいかかるか
では逆のバッテリー残量20%から満充電までにかかる時間はどのくらいでしょうか。
本体の充電能力が10W(5V2A=10W)となっていますので、付属の充電機(5V2A)を使い、試してみました。
接続ケーブルはダイソーで購入したType-Cケーブルを使用しています。
充電中は画像のような充電状態を示した表示が出るようです。ちょっと面白いですね。
結果は100%充電まで2時間弱かかりました。急速充電には対応していないみたいです。
UMIDIGI A9 Proのカメラ性能
構成 | 48MP(メイン)、16MP(超広角)、5MP(マクロ)、5MP(深度測定) |
AI | あり(13シーン) |
撮影モード | ビデオ、写真、ポートレート、夜景、プロ(マニュアル)、パノラマ、スーパーマクロ |
ズーム | デジタル。2倍にワンタップ切り替え可で以降はピンチ操作で最大8倍まで対応 |
シャッター音の消音 | 設定から可 |
マニュアルの設定幅 | ISO:100〜1600、WB:プリセット選択式、SS:調整不可、露出:-3〜+3 |
写真解像度 | 12M、24MP、48MP |
ビデオ解像度 | 1080P(1,920×1,080)、720P(1,280×720)、VGA(640×480)、CIF(352×288) ※全て30FPS固定 |
手ブレ補正 | ○ |
以前から中華スマホのカメラ性能はお世辞にも高性能とは言えないというのがもっぱらの評価で、写るだけましみたいな状況でした。しかし最近は、このUMIDIGIをはじめXiaomiやOPPOなどかなりのところまできているようですが、やはりカメラ性能に定評のあるApple iPhoneには今ふたつ及ばないというのがが現状でしょう。
カメラ性能は撮影した画像に何を求めるか、何に期待するかなど個人の感性に左右される部分が大きいため、一概に善し悪しが決められるものではありません。最近のスマートフォンのカメラ機能の進歩にはめざましいものがありますが、このUMIDIGI a9PROのカメラ性能はいかばかりのものか、批評は皆さんにお任せします。
写真は素人なものであんまり変なことも言えないし…というところです。ご容赦を。
アプリは付属のカメラアプリを使用しています。
マクロ撮影
UMIDIGI a9PROのマクロカメラで撮影(補正なし):イチゴの花
マクロカメラは画素数500万画素とのことですが、よって撮影する分解像感が足りないといった感じもなく素人でもよく撮れています。ピントは被写体から3cmくらいの固定焦点だったはず。
こちらはプリント配線板の細かいパーツを撮影してみました。
ポートレート
ポートレートモードで撮影した招き猫の画像。背景のボケ具合などはこのようなので良いのでしょうか?
屋外撮影
晴天の昼間に撮影しましたがどうでしょうか。比較するものがないので評価はしませんが、幾分暗めに写るようです。少し明るく補正してあります。
こちらは補正なし。なんとなく明度が低いというかくすんだ感じがしないでもないような気がします。
まとめ
2万円弱のミドルレンジスマートフォン「UMIDIGI a9 PRO」個人的には満足しています。特に重いゲームをやるわけでもないので性能も十分、正確さはとにかく手軽に体温が測れるのも便利だしイヤホンジャックもついているし(旧機種のZ2では廃止されてました。USB-C経由でイヤホンというのはけっこう不便でしたよ)日常使いのスマホとしてはいい線いってるのではないでしょうか。
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