【中華の闇】シリーズ。以前「中華製激安スマートウォッチ」をやりましたが、今回は「激安999円中華製完全ワイヤレスイヤホン」の巻です。
Amazonで商品を見ていると、時々激安商品を見かけることがあります。皆さんお馴染みの中国製が多いのですが、ふと見つけたのが激安の中華製完全ワイヤレスイヤホン、価格はなんと999円。その上、充電ケースは6000mA/hのリチウムイオン電池を搭載し、スマホなどを充電できるモバイルバッテリーにもなるというスグレモノ。これが999円なのですから、気軽に試してみたくなるのが人間でしょ。まっ、怖いもの見たさ…ですかね、ダメ元で。
迷わずポチったのはいうまでもありません。
他にも1000円以下の中華製完全ワイヤレスイヤホンを2種購入しましたので、商品が届き次第【追い中華の闇】としてレビューしてみるつもりです。(中国発送なので到着までに時間がかかること、コロナ禍でもありますし)
しかし動くのかな、これ…。
超激安999円中華製完全ワイヤレスイヤホンは半分使えた!
結果を先に書くと、動いた,半分。
半分というのは、ワイヤレスイヤホン本体はBluetooth接続できちんと動きましたが、充電ケースの方は表示に偽りありなのか、6000mA/h表記のはずが実際は4000mA/h位しかないのではという残念な結果となりました。
イヤホン・充電ケースそれぞれで検証してみましょう。
パッケージ内容
この中華製完全ワイヤレスイヤホンは、紙でできた白い箱に入ってました。
製品名は「HBQ-Q66 TWS」となっています。
中国郵政経由なので所々箱がつぶれかかっているのはご愛敬です。しっかりした箱なんですけど、QC PASSと書かれたガムテープ?が2重巻きになっていて高品質であることを主張しています。
ていうか、この中華あるある「QC PASS」が張ってあると余計に不安が増すのですが、考えすぎでしょうか??
同梱物
パッケージに同梱されていたものは、充電ケース、ワイヤレスイヤホン×2個、充電ケーブル、サイズ違いのイヤーパッド4個、取扱説明書でした。
取扱説明書は中華製品に良くある中文と英語の2カ国語版でした。日本語がないのは日本を市場としては考えてないのでしょう。日本も凋落したもんだなぁ。
ワイヤレスイヤホン本体
動作は他の完全ワイヤレスイヤホンと同じく、1度スマホなどの端末とペアリングしておけば2度目からは充電ケースからはずすだけで電源が入り自動的にペアリング・接続されるという動作をします。いや、しました。
ワイヤレスイヤホンの仕様
取扱説明書によると以下のようになっているようです。どこまでが本当なのでしょうか。
- ワイヤレスバージョン:V5.0+ EDR
- ワイヤレス周波数:2.4GHZ
- 伝送距離:10メートル
- 動作温度:-10〜45°C
- 再生時間:約4時間
- 充電時間:約1時間
- インピーダンス:8mm 32Ω
- MIC感度:-85Db
- 充電電圧:DC5V / 1A
- バッテリー容量:50mAh
- スタンバイ時間:約80時間
- 重量:3g
- サポート契約:AVRCP V1.6.A2DP V1.3.HFPV1.7同時LEおよびBR / EDR
ワイヤレスイヤホン外観
結構まともな作りをしています。
本体は艶ありの樹脂製ですが悪くはありません。指紋が付きやすいのが難点ですがね。
つけ心地も悪くはありません。今もこのワイヤレスイヤホンでAmazonプライムビデオを視聴しているのですが、違和感もなく結構快適かも。
操作スイッチはメカニカルなクリック感のあるものでタッチ式ではありません。うっかり触ってしまった時の誤動作がないのでこれはこれでよいのかもしれません。
ワイヤレスイヤホン音質
価格を考えるとまともに動いているだけでたいしたもんだ…となりそうですが、実際使用してみると価格以上の音質であることに気づかされます。
何万円もする高級機とは比べものにならないのは当然ですが、かといって聞けない音でもありません。
よくあるこもったぼやっとした感じでもないし、ごく普通に聞ける音です。
雑音も少ない感じ。耳鳴りがひどいピーマンなので聞こえないのかもしれませんけどね。
接続性
スマホとの接続は、通常のBluetooth接続と同じようにやります。簡単です。
取扱説明書によると以下の手順になりますが、他の完全ワイヤレスイヤホンとほぼ同じとなっています。
初回接続時の手順
- 充電ケースからイヤホンを取り出します。
- 自動的に電源が入り起動します。(または、MFBキーを約3秒間押します。)
- スマホなどの端末のBluetoothデバイスインターフェイスをオンにします。
- 対応するBluetoothデバイス名(HBQ-Q32S TWS)を検索して選択します。
- Bluetoothのマッチングが完了します。
使用を止める時はワイヤレスイヤホンを充電ケースに戻せば自動的に切断され電源が切れます。
再度接続する時は、ワイヤレスイヤホンをケースから取り出すと自動的に接続されます。
仕様では伝送距離:10メートルとなっていますが通常使用では問題なさそうです。しかし他の製品、例えば別のページで記事にしているゲオの完全ワイヤレスイヤホンと比較すると、スマホなどの端末から離れると接続が切れやすいです。
持続時間
仕様では約4時間となっていますが、映画2本見ても残量40%で動作していますので、かけねなく4時間程度は動作すると思います。
接続の安定性
仕様によるとBluetoothのバージョンは5.0ということなので現行の最新バージョンのはずなのですが、数メートル離れると見通しなら問題ありませんが途中に障害物が入ると途切れ途切れになったり接続が切れたりします。
まぁ音声が途切れるのはBluetoothのあるあるですが、JPRiDEの完全ワイヤレスイヤホンと比べてみるとわずかに劣るような感じです。実用上は不都合ありません。
操作性
操作性といってもスイッチが1つしかありませんので、長押しとか短く2回押しとかの類いです。
今のところはきちんと動いています。
キーストローク操作
- 自動接続:最初の接続が成功した後、次にイヤホンの電源を入れると、デフォルトで最後にペアリングされた端末に自動的に接続されます。
通話に応答/終了/拒否:
- 電話に出る/電話を切る:MFBボタンを1回短く押します。
- 通話を拒否する:MFBボタンを2回短く押します。
音楽再生コントロール:
- 再生/一時停止:MFBボタンを1回短く押します。
- 次の曲:MFBボタンを2回短く押します。
- 前の曲:MFBボタンを3回短く押します。
言語切り替え(切り替えられる言語の種類は不明です)
- 言語切り替え(2つのイヤホンを個別に切り替える必要があります):充電ボックスからイヤホンの1つを取り出し、自動的にペアリングモードに入り、MFBボタンをトリプルクリックして言語を切り替えます。
切り替えが成功すると、対応する音声プロンプトが表示されます。次に、イヤホンを充電ボックスに入れ、別のイヤホンを手に取り、同じ操作を実行して言語を切り替えます。
(注:この音声切り替え操作は複数の言語で実行でき、音声切り替えは単一言語では変更されません)
メカニカルなスイッチなのでカチカチと小気味よい操作感です。タッチ式と違いちょっと触っただけで作動してしまうといったこともなく確実に操作できる感じですね。
充電ケース
6000mA/hのモバイルバッテリーにもなるはずの充電ケースですがこちらはいけません。
とてもじゃないが、6000mA/hのモバイルバッテリーの仕事をしてくれているとは思えませんでした。
充電ケース外観
黒くて一見カッコいいが、容量からするとやけに小さい感じがします。
全体の作りはまあまあですが、細かい擦り傷が結構あって日本製なら絶対に外観不良になるだろうといった感じです。
端子類は、充電ケースの充電用にマイクロUSB、スマホなどの充電用にUSBコネクタが2個付いています。
あと、充電状態を表示する8の字3桁のLEDが付いていました。正確さはわかりませんが充電状態の目安にはなるようです。
まずは充電してみる
到着時はほとんど放電状態でした。残容量2%位でしたので、まず充電です。
ほぼ空の状態から100%満充電までおよそ2時間くらいかかったでしょうか。
5V2AのACアダプタを使ったのですが充電中はかなり発熱していました。結構な電流で充電しているようです。
2時間で満充電だからACアダプタの上限2Aで充電しているのかも。熱くなるはずだ。
モバイルバッテリーとしての性能
ワイヤレスイヤホンへの充電はなんの問題もありません。容量からするとワイヤレスイヤホンには120回程度繰り返し充電できそうだがどうだろうか。
モバイルバッテリとしての性能ですが、試してみたところとてもではないが6000mA/hのモバイルバッテリーとは思えない性能でした。
充電したのはバッテリーがからになった10インチタブレット「alldocube iplay 10 pro」
このタブレットは6600mA/hのバッテリーを搭載しているので、6000mA/hのモバイルバッテリーでは悪くても50%位は充電できるだろうと期待していたのですが、結果は21%充電したところで充電ケースモバイルバッテリーが空になってしまいました。予想の半分以下ですね。
予想では、6000mA/hで効率75%として4500mA/h位は充電できるかと期待していたのですが、結果は予想の半分以下となってしまいました。充電時間は2時間以上かかったはずです。
充電ケースの大きさが容量に対して小型な感じがするので元々6000mA/hの容量がないのでしょう。
充電できただけマシなのかもしれません。
iPhone6でも試してみた
手持ちのiPhone6でも試してみたところ、40%位は充電できたので緊急用としては使えるかもというところでした。
付属の完全ワイヤレスイヤホンを充電するのは支障がないのでそれ用と割り切って使うしかない感じですが、小さいし常に満充電にしておけば緊急用として役に立つ時が来るかもしれませんね。
充電ケースを分解してみました
中身はどうなっているのかと分解してみました。
電池は単3乾電池よりひとまわり大きいものを2本使っているようで、やはり6000mA/hのモバイルバッテリーとするには無理がありますね。たぶん多くても4000mA/h程度ではないかと推測しています。
電池も取り出してみたかったのですが、これ以上分解すると復元不可能になりそうなのでやめておきます。
写真右側の青い基板はバッテリーの充放電を制御する基板だと思われます。
ワイヤレスイヤホンの充電制御は左側にあるようです。
イヤホンケースの蓋の蝶番はプラスチックのピンでできているのですぐに壊れそうですが、穴を開けて金属のピンを差し込むことで修理可能なように見受けられました。
制御回路の善し悪しは判断できませんが、価格の割にはしっかり作られているといった印象を受けます。
中華製激安完全ワイヤレスイヤホンまとめ
中華の闇とはいっていますが、これを999円で売って利益が出るのか理解に苦しむところではありますね。
激安の中華製完全ワイヤレスイヤホンですが、充電ケースはフェイクくさい出来で褒められたものではありません。しかしワイヤレスイヤホンは今のところ実用に耐える製品のようです。耐久性はわかりませんがそれほど悲観することも無いのではと言った感じです。
怖いもの見たさで買ってみましたが、以外に実用的なのには少々驚かされました。
これこそ【中華の闇】なのかもしれません。
話のネタにお一ついかがですか?!(今見たら1,009円になってました。残念!)
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