小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」関連のニュースが世間を騒がしていますね。
紅こうじ関連製品の原料が腎疾患などを引き起こす可能性があるとしていた問題で、死者も出ている模様です。
では、紅麹はどんなものでどのような働きをするのか、結構健康食品好きなピーマンも未経験の紅麹ついてあれこれ調べてみました。
理由はどうあれ、健康のためにと利用していた健康食品で健康被害というのは笑えません。
紅麹とは?
紅麹の歴史と概要
紅麹は、古くから中国や東南アジアで食紅や調味料として使われてきた発酵食品です。白米にコウジカビの一種である紅麹菌を培養させて作られ、独特の赤い色素が特徴です。
歴史
紅麹の起源は、中国の古代王朝である周代まで遡るとされています。当時は、主に酒造りや薬用に利用されていました。その後、東南アジアに伝播し、食紅や調味料として広く用いられるようになりました。
概要
紅麹は、ご飯や魚介類、肉類など様々な料理に活用できます。独特の風味と鮮やかな紅色によって、料理を彩り豊かに仕上げることができます。近年では、健康効果が注目され、サプリメントとしても人気を集めています。
紅麹の健康効果:コレステロール値を下げる
コレステロールの種類と悪玉コレステロールの危険性
コレステロールは、細胞膜の構成成分やホルモンの材料など、体内に必要な脂質です。しかし、過剰になると動脈硬化や心筋梗塞などのリスクを高めます。
コレステロールには、大きく分けて以下の2種類があります。
- LDLコレステロール(悪玉コレステロール):血管壁に蓄積して動脈硬化を引き起こす原因となります。
- HDLコレステロール(善玉コレステロール):悪玉コレステロールを肝臓に戻して体外に排出する働きがあります。
悪玉コレステロール値が高いと、以下のリスクが高まります。
- 動脈硬化
- 心筋梗塞
- 脳卒中
- 閉塞性動脈硬化症
紅麹がコレステロール値を下げるメカニズム
紅麹に含まれるモナコリンKは、HMG-CoA還元酵素という酵素の働きを阻害することで、コレステロールの生成を抑制します。また、善玉コレステロールの割合を増やす効果も期待できます。
HMG-CoA還元酵素は、体内におけるコレステロール合成の重要な酵素です。モナコリンKはこの酵素を阻害することで、コレステロールの合成を抑制します。
紅麹によるコレステロール値低下の実証データ
紅麹がコレステロール値を下げる効果については、多くの臨床試験で確認されています。
ある臨床試験では、紅麹サプリメントを1日2回、12週間摂取した結果、悪玉コレステロール値が平均17%低下したことが報告されています。
また、別の臨床試験では、紅麹サプリメントを1日3回、24週間摂取した結果、悪玉コレステロール値が平均20%低下、善玉コレステロール値が平均10%上昇したことが報告されています。
これらの臨床試験結果から、紅麹はコレステロール値を下げる効果が期待できることが示唆されています。
紅麹は、コレステロール値を下げる効果が期待できる健康食品です。悪玉コレステロール値が高い方は、食生活の改善や運動習慣の定着に加えて、紅麹を摂取することで、コレステロール値を下げる効果を期待できます。
紅麹の健康効果:血圧を下げる
紅麹が血圧を下げるメカニズム
紅麹に含まれるGABAは、血管を拡張して血圧を下げる効果があります。また、モナコリンKは、血栓の形成を抑制する効果も期待できます。
GABAは、脳の神経伝達物質として働くアミノ酸です。GABAは血管を拡張して血圧を下げる効果があります。
紅麹による血圧降下の実証データ
紅麹が血圧を下げる効果については、多くの臨床試験で確認されています。
ある臨床試験では、紅麹サプリメントを1日2回、12週間摂取した結果、収縮期血圧が平均5mmHg、拡張期血圧が平均3mmHg低下したことが報告されています。
また、別の臨床試験では、紅麹サプリメントを1日3回、24週間摂取した結果、収縮期血圧が平均10mmHg、拡張期血圧が平均5mmHg低下したことが報告されています。
これらの臨床試験結果から、紅麹は血圧を下げる効果が期待できることが示唆されています。
紅麹は、血圧を下げる効果が期待できる健康食品です。高血圧の方 は、食生活の改善や運動習慣の定着に加えて、紅麹を摂取することで、血圧を下げる効果を期待できます。
紅麹の健康効果:その他の効果
紅麹は、古くから中国や東南アジアで食紅や調味料として使われてきた発酵食品です。近年では、健康効果が注目され、サプリメントとしても人気を集めています。
美肌効果
紅麹に含まれる抗酸化物質は、シミやシワなどの原因となる活性酸素を除去する効果があります。また、血行を促進することで、肌のくすみやクマを改善する効果も期待できます。
疲労回復効果
紅麹に含まれるビタミンB群は、エネルギー代謝を促進して疲労回復効果があります。また、クエン酸やアミノ酸などの栄養素も豊富に含まれており、疲労の原因となる乳酸の分解を促進する効果も期待できます。
抗酸化作用
紅麹に含まれる抗酸化物質は、老化や生活習慣病の予防に役立ちます。活性酸素は、細胞を傷つけて老化や病気の原因となる物質です。紅麹の抗酸化物質は、活性酸素を除去することで、細胞のダメージを防ぎ、老化や生活習慣病の予防に役立ちます。
消化促進効果
紅麹に含まれる酵素は、消化を促進して胃腸の調子を整える効果があります。また、胃酸の分泌を促進することで、食欲を増進させる効果も期待できます。
紅麹は、コレステロール値や血圧を下げる効果だけでなく、美肌効果、疲労回復効果、抗酸化作用、消化促進効果など、様々な健康効果が期待できる健康食品です。
食生活の改善や運動習慣の定着に加えて、紅麹を摂取することで、健康的な生活を維持することができます。
紅麹に含まれる成分
紅麹には、以下のような健康に役立つ成分が含まれています。
- モナコリンK:コレステロール値を下げる効果がある
- GABA:血圧を下げる効果がある
- ビタミンB群:疲労回復効果やエネルギー代謝促進効果がある
- 抗酸化物質:老化や生活習慣病の予防に役立つ
- 酵素:消化を促進する
紅麹は、これらの成分が複合的に働くことで、様々な健康効果をもたらすと考えられています。
紅麹サプリの賢い選び方:効果と安全性を追求するポイント
紅麹サプリは、コレステロール値や血圧を下げる効果が期待できる健康食品です。しかし、サプリメントによって効果や安全性は様々です。そこで、この記事では、紅麹サプリを選ぶ際に、効果と安全性を最大限に引き出すためのポイントを詳しく解説します。
1. モナコリンKの含有量:効果の鍵となる成分
紅麹サプリの主要な有効成分は、モナコリンKです。コレステロール値を下げる効果は、モナコリンKの含有量に比例します。一般的には、1日あたり10mg以上のモナコリンKを摂取できるサプリを選ぶのがおすすめです。
2. 原産国:安心できる品質を求めて
中国産の紅麹は、アフラトキシンと呼ばれるカビ毒が混入している可能性があります。安全性を重視する場合は、中国産以外の紅麹サプリを選ぶことをおすすめします。
3. 添加物:余計なものは避けたい
人工甘味料や着色料などの添加物は、できるだけ避けたいものです。添加物の少ないサプリを選ぶことで、より自然な形で紅麹の栄養を摂取できます。
4. 口コミ:購入者の生の声
実際にサプリを使用した人の口コミは、購入前に参考になります。効果や副作用、飲みやすさなどの情報を収集することで、より自分に合ったサプリを選ぶことができます。
5. その他の注意点
- 妊娠中・授乳中の女性は、医師に相談してから摂取しましょう。
- 肝臓の機能が弱い方は、慎重に摂取しましょう。
- 医薬品を服用している方は、医師に相談してから摂取しましょう。
紅麹サプリは、効果と安全性を両立させるために、モナコリンKの含有量、原産国、添加物、口コミなどを参考に選ぶことが重要です。上記のポイントを参考に、自分に合った紅麹サプリを見つけて、健康的な生活に役立てましょう。
紅麹サプリの副作用と注意点
紅麹サプリは、一般的に安全性の高いサプリメントですが、副作用の可能性もあります。
- 肝臓への影響:稀に、肝機能障害を引き起こす可能性があります。
- 筋肉痛:まれに、筋肉痛や倦怠感などの症状が現れることがあります。
- 医薬品との併用:スタチン系の医薬品を服用している場合は、併用前に医師に相談しましょう。
- 妊娠中・授乳中の摂取:妊娠中・授乳中の女性は、摂取を控えましょう。
まとめ
紅麹は、コレステロール値や血圧を下げる効果が期待できる健康食品です。その他にも、美肌効果や疲労回復効果など、様々な健康効果が期待できます。
紅麹サプリを選ぶ際には、モナコリンKの含有量や原産国、添加物などに注意しましょう。また、副作用の可能性についても理解した上で、適切な量を摂取するようにしてください。
よかれと思って選んだサプリメントや健康食品に予期せぬ成分が含まれていたことで健康被害を被る、これはどう選んだのかという問題ではなく避けようのないリスクなのかもしれません。
何はともあれ、今回健康被害にあわれた方々にはその回復を願っています。
参考文献
- 農林水産省: https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/kabidoku/kabi_iroiro.html
- 食品安全委員会: https://www.fsc.go.jp/emerg/af.pdf
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