腕時計の電池交換を自分でやる。難しくはない素人でもできる!

腕時計の電池交換

腕時計を使用していると、急に時刻が遅れるようになったり、止まってしまったりといった現象が起きることがあります。これはクォーツ時計の電池交換のタイミングである可能性がきわめて高いと言える現象です。

以前ならどこの町にも老舗の時計屋さんがあったものですが最近はとんと見かけなくなりました。どこに電池交換を頼んだらいいのか悩む前に、腕時計の電池交換を自分でやってみたのでその顛末を記事にしました。
たった一例ですが、難しそうな腕時計の電池交換も自分でできる場合があるんだな〜とユルくご覧下さい。

※腕時計の電池交換を自身で行う場合は自己責任でお願いします。

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自分で電池交換できる腕時計

自分で腕時計の電池交換ができるといっても、すべての時計でできるわけではありません。分解すると元々の機能を維持できなくなったりする場合がありますので、自身にとって思い出の品であるとか親の形見の腕時計であるなどの場合は無理をせず専門家の手にゆだねた方が良い結果を生むでしょう。

自分で電池交換できる腕時計は、

  • 電池を動力とする「クオーツ式」の時計
  • パーペチュアルカレンダーなど特殊な機能がついていない
  • 「日常生活用防水」まで(防水性能を損なう恐れがある)

の3種類があります。

さらに自分で裏蓋を開ける行為は分解行為になります。ということはメーカーの保証期間内でも保証の対象外となってしまいますのでご注意を。また、ダイバーズウォッチなどの高い防水性能をもつ腕時計は必ず販売店やメーカーに電池交換をお願いするようにしましょう。

電池交換に用意する工具

小さな腕時計の修理とはいっても大げさな工具が必要になるわけではありません。
とりあえず必要な工具は

  • 小さなマイナスドライバー(というよりも精密ドライバーセットが良い)または専用工具
  • 交換用の電池
  • ピンセット

位で十分だと思います。

あとは、必要に応じて汚れを落とすための綿棒やティッシュペーパー等あれば重宝するかもしれません。

マイナスドライバーはホームセンターでもAmazonなどでも1,000円程度で精密・特殊ドライバーセットが販売されています。こちらの方が良いかもしれません。

交換用の電池は裏蓋を開けて型番を確認することになります。時計用の小さなボタン電池は一部ダイソーなどの100均にも置いてあったりしますが、各地にあるホームセンターに出向いた方が品揃えが豊富で「必要な型番がなかった」などのくたびれもうけにならなくて良いですよ。

電池交換の手順

腕時計の電池交換の手順は大体以下のようになります。

  1. まず自分の時計の裏蓋を確認しタイプ別に工具を用意する。
  2. 裏蓋をこじ開け外す。
  3. 古くなった電池をはずします。(極性を覚えておいてね)
  4. 端子部分を綿棒などで軽く拭き、汚れをとる。
  5. 抜いた電池と新しい電池の品番が同じか確認し、電池を入れる。
  6. 動作確認したら裏蓋を取り付ける。

それでは例を挙げて手順通りし進めてみましょう。
今回電池交換が必要になった腕時計は2年以上前にAmazonで購入した女性用の小さな製品です。
特に優れた機能があるわけでもない単純な時計だし、価格も3,000円ほどと廉価な物なので実例としてちょうど良い品ですね。万一壊れても惜しくはないしね。

電池交換する腕時計

電池交換する腕時計

腕時計の裏蓋の種類の確認

裏蓋の種類にはいくつかありますので作業を始める前にどの方なのか確認します。種類によって裏蓋の開け方が違いますのでご注意を。

腕時計の裏蓋の種類

  • ネジ式…ネジで固定されているもの 
  • スクリュー式…裏蓋に均等のくぼみがあるもの
  • こじ開け式…ネジもくぼみもなく隙間があるもの

上記の裏蓋の場合、ネジ式とこじ開け式は精密ドライバーでなんとか作業できますが、スクリュー式は側開器(保持器もあると便利)が必要となりますのでちょっと作業しがたいです。工具がそろえられないでしょ。

今回俎上にあげた上の画像の腕時計はこじ開け式ですので、こじ開け式の場合の作業手順となります。

腕時計の裏蓋をこじ開ける

こじ開け式の裏蓋の場合、裏蓋のどこかにこじ開けのための工具を引っかけるための「突起」や「くぼみ」があります。裏蓋をよく観察してその部分を見つけたら、小さめの精密マイナスドライバを突っ込んで「グリッ」とこじると裏蓋がパカッと外れるはずです。腕時計によってそれぞれ構造が違いますのでよ〜く観察することが重要です。
また、通販で専用の裏蓋こじ開け工具を購入するという手もあります。精密マイナスドライバーよりはやりやすいかな?少し費用はかかるけど専用工具だから。

裏蓋の突起部分をこじると外れるよ

裏蓋の突起や凹み(赤枠の部分)に精密ドライバを押し当ててこじると裏蓋が外れます

裏蓋が外れました

裏蓋が外れました

上の写真は裏蓋をはずし終わったところ。
ここで注意したいのが裏蓋に付いている「Oリング」の扱いです。形は黒い輪ゴムのようなもので、写真の裏蓋の外形から少し内側に黒い輪っかがあるのがわかると思います。これがOリングで防水の役目をしています。

業者さんですとOリングは交換してくれているはずですが、自分でやる場合は交換用のOリングなどありませんのでこの古いOリングをそのまま再利用することになりますので、丁寧に扱うようにして下さい。
本当は交換するべきなんですが目をつぶりましょう。(^_^;)
たぶん防水性能は落ちると思いますがないよりはマシです。

AmazonなどでもOリングは販売してはいます。でも、多種・大量に買っても使うのは1個ですから迷いますよねぇ。サイズが合うかもわからないし…。

古い電池を取り出す

裏蓋が外れたら腕時計の中から古くなった電池を探して取り出します。
金属のドライバでやるとショートなどのリスクがあるので、竹串や爪楊枝など電気を通さない物でこじるようにして電池をはずします。

赤枠の中が電池

赤枠の中が電池、これを取り外します

はずした電池の型番を調べてホームセンターに買いに行きましょう。この時計の場合はSR626SWという型番のボタン電池(525円)でした。最近はダイソーなどの100均でも見かけるようになりました。

SR626SW

これはホームセンターで購入した新品のSR626SW。525円也。

新しい電池を取り付ける

古い電池をはずした場所に新しい電池を取り付けます。電池を手で触ると後に接触不良の不具合を起こす原因となるので、ピンセットなどを使い慎重にはめ込みます。電池がショートしないように注意市ながら電池取り付け部分の構造を良く見て金属の接触端子などを曲げたり折ったりしないように注意して下さい。

電池を取り付ける

新しい電池を取り付けます。横から滑り込ませるようにするとうまくいきます。

電池を取り付けたら表側をちょっと見て時計が動作しているのを確認しておきましょう。

裏蓋を元通りに取り付ける

動作確認が終わったら裏蓋を元のように取り付けます。基本、工具など使わずに位置を合わせて強く握ればはまるはずです。あまり強く力をかけると壊れてしまうのでほどほどにね。

注意点ですが、裏蓋を確認してリューズの位置に来る部分に凹みを作ってあった場合は、その凹みの部分がリューズのシャフトの位置に来るように取り付けるようにします。そうしないとリューズが回らなくなって時刻合わせができないとか時計自体が壊れるとかの不都合が起きるかもしれません。裏蓋をはずす時に油性ペンなどで位置合わせの印を付けておくかカメラで位置関係を撮影しておくとかすると良いかもしれません。

赤枠の凹みの部分をリューズの位置に合わせて取り付けます

赤枠の凹みの部分をリューズの位置に合わせて取り付けます

うまく電池交換ができない

裏蓋の開け方がわからないとか工具が用意できない、電池を交換したがなぜか動かない…等の場合は無理をせず、専門の業者さんに頼みましょう。

何が何でも自分で交換ではなくて、無理なものは無理とあきらめて専門家にお願いした方が良い結果を得られますよ。

あと、高級腕時計の場合、例えばオメガとかロレックスとかの高額なブランド物なども自分で電池交換などは止めましょうね。きちんとメーカー修理をしないと価値が下がってしまいます。

腕時計の電池交換はいくらくらいかかる?

腕時計の電池交換の費用ですが、民間(町の時計屋さんなど)で2,000円~、メーカーで5,000円~6,000円程度がかかるようです。

腕時計の電池交換まとめ

難しそうな腕時計の電池交換、ちょっとした知識と手間で自力交換できる例を紹介しました。
誰にとっても腕時計というのは身につけるものであるからかいろいろな思い出が詰まったものであることでしょう。
電池切れになったようだから腕時計を買い換えようというのも一つの方法ですが、思い入れのある腕時計でしたら自力・他力にこだわらずきちんと修理して末永く大切に使って欲しいですね。

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