日本政府が推奨するIT(イットじゃないよ)推進事業の一つなのかな?マイナンバーカードを、いままで医療機関で使用してきた健康保険証としても利用できる制度の本格運用が2021年10月20日から始まりました。
現状ではマイナンバーカード自体の普及率は全体の30%前後ですので、本各運用といっても従来の健康保険証が無効になるわけではありませんし、対応できる医療機関も限定されています。しかし、日本政府は「令和5年(2023年)3月末には概ね全ての医療機関等での導入を目指す」といっているようですので、ある時点で(まだまだ先かと思いますが)マイナンバーカードへの一本化を言い出す可能性も大いにあります。日本政府だからね。

- マイナンバーカードを健康保険証化するメリット・デメリットは?
- マイナンバーカードを健康保険証として利用するための申し込み方法は?
このページではマイナンバーカードを健康保険証として利用する場合のメリット・デメリットについて記載しています。
さらにマイナンバーカードを健康保険証として利用するための申し込み手順を
- スマートフォンから申し込みを行う場合の手順
- パソコンから申し込みを行う場合の手順
のそれぞれについて解説しています。ご参考にして頂ければ幸いです。
マイナンバーカードの健康保険証利用のメリット・デメリット
一番重要なところですよね。せっかく面倒な手続きを終わらせて準備できたとしても何のメリットもないのであれば単なる徒労ですから。
しかし、メリットはあります。もちろんデメリットもあるんですが。
どんなメリットがあるのか
マイナンバーカードの健康保険利用でのメリットは以下のような項目が考えられます。
オンライン化によるメリットですね。
マイナンバーカードを健康保険証として使うことで
- 患者の同意の下で、過去の薬剤情報や特定健診結果を医療機関や薬局が確認できるようになる。
これまで、患者が過去に処方された薬などの情報を医師や薬剤師に正確に伝えることが難しかったが、データ提供に患者が同意することで、患者が口頭で説明しなくても、情報を正確に医師や薬剤師に伝えられるため、より適切な医療が受けられるとする。 - 高額療養制度が自動的に適用される。
一時的にでも医療費全額を自己負担で支払わなければならないということがなくなります。 - 転職・結婚・引越ししても、健康保険証の発行を待たずに、マイナンバーカードで医療機関・薬局を利用できる
- マイナポータルで、自身の薬剤情報、特定健診情報、医療費通知情報などを閲覧できる。
- 病院での対人受付による本人確認が不要になる。(顔認証で自動化)
- 確定申告で医療費控除を受ける場合でも領収書をが不要になる。
などのメリットがあるといわれています。
患者の医療情報が一本化されることで無駄な検査や無駄な投薬を防ぐことにもつながり、全体としての医療費を削減する有効な制度にもなり得ると思われます。さらに高額療養制度や確定申告などでの複雑な手続きが不要になり、自動的に済んだり簡略化されるのも利用者にとっては大きなメリットですね。
デメリットはあるのか
もちろんデメリットもいくつかあります。
- 現状ではオンライン資格確認に対応した一部の医療機関でのみ利用できる。
令和5年(2023年)3月末には概ね全ての医療機関等での導入を目指すことになっているようですがあくまで「目指す」ですのでどうなるかはわかりませんね。
マイナンバーカードの健康保険証利用 参加医療機関・薬局リスト(2021年11月7日 現在) - マイナンバーカードに健康保険情報を紐付けするので、盗難や紛失などで個人情報が漏れた場合の被害が大きくなる可能性がある。
マイナンバーカードを健康保険証として利用するこの制度はまだ始まったばかりですので慌てる必要はありません。ご自身にとってメリットとデメリットを秤にかけてみて、メリットの方が多いと思われた場合は利用申込をすれば良いでしょう。手続きそのものはオンラインで簡単にできます。
健康保険証は今までどおり継続利用できます
マイナンバーカードを健康保険証として手続きしたとしても、今まで利用していた健康保険証は継続利用できます。安心して下さい。
現在でもマイナンバーカードの普及率が30パーセント程度ですから、今健康保険証を無効にしたら大混乱が起こるでしょう。さすがに日本政府もそんな馬鹿なことはしませんわな。
疑問なのですが、医療情報がマイナンバカードと健康保険証で共通化されるのでしょうかね?
高齢者で良くある複数の病院にかかっている場合に、この病院では健康保険証、こちらの病院ではマイナンバーカードなどと併用した場合どうなるんだろう?? うまく処理されるのでしょうか???
マイナンバーカードを健康保険証として利用する場合の申込手続き
マイナンバーカードを健康保険証として利用するには、マイナポータル経由で事前登録しなければなりません。
事前登録の方法には
- スマホを使う
おサイフケータイに対応したスマートフォンが必要です。 - パソコンを使う
マイナンバーカードに対応したカードリーダーが必要です。 - マイナポータル専用端末を使う
各市町村役場に設置されたマイナポータル専用端末を使用する。
の3種類があります。
さらに2021年3月以降は病院の窓口でも手続きが可能になっているはずなんですが、話題にもなってませんね。実際はどうなっているのでしょう??
ここではスマートフォンとパソコンの場合の申し込み手順を解説します。
スーマートフォンでの事前登録と登録に必要なもの
スマートフォンでの事前登録に必要なものを用意しましょう。
- 申込者本人のマイナンバーカード
- マイナンバーカード発行時に設定した4桁の利用者証明用電子証明書の暗証番号(パスワード)
- マイナンバーカード読取り対応のスマートフォン
- スマホを使った手続きではアプリ「マイナポータルAP]のインストール
事前登録の方法
1. マイナポータルAPをApp StoreもしくはGoogle Playよりインストール
2. インストールした「マイナポイータルAP」のアプリを開く
※申込開始前(アプリを開く前)に、ブラウザなど動作しているアプリはすべてオフにしておくことをお勧めします。
3. アプリ内の「健康保険証利用申込」をタップ
タップすると、スマートフォンのブラウザで利用規約確認ページに移動します。
4. 利用規約を確認し「同意して次へ進む」をタップ
マイナポータルの利用者登録もおこなえます。
5. 「申し込む」をタップ
6. 数字4桁の利用者証明用電子証明書の暗証番号(パスワード)を入力し次へをタップ
7. マイナンバーカードを読み取ります
iPhoneの場合の読み取り方
「読取り開始」ボタンをタップし、iPhoneの上部をマイナンバーカードの中央にピタリと当てて動かさず、しばらくそのままにしておくと読取りが完了します。
Androidの場合の読み取り方
Andoroid端末の裏面にある「モバイル非接触IC通信マーク」にマイナンバーカードの中心をピッタリ当ててそのままにしておくと読取りが完了します。
マイナンバーカードを読み取れない場合の注意点
万一うまく読み取れない場合は以下の項目をチェックしてみて下さい。
- 読取り開始から完了までスマートフォンとマイナンバーカードをピタリと当て続けて下さい。
- 読取りが完了するまでに5秒以上かかる場合があります。
- 金属の机の上では正常に読み取れない場合があります。
- スマートフォンにカバーが付いている場合ははずして下さい。
- 充電ケーブルやイヤホンなどははずして下さい。
- Android端末をお使いの場合は「NFC/おサイフケータイ」の機能を「ON」にして下さい。
マイナンバーカードがiPhoneで読み取れない場合の対処
どうもiPhoneにおいてマイナンバーカードが読み取れないケースが多発しているようです。
総務省のホームページでもiPhoneでマイナンバーカードが読み取れない場合の対処法が記載されています。
基本的には上記の注意点を試してみるのは同じですが、読み取ることができないケースもあるようです。
iPhoneの機種によるのかセンサーの位置や感度によるのかははっきりしません。

参照:総務省ホームページ iPhoneマイナンバーカードの読み取り方法より
8. 読取りが完了したら申込完了です。
終了ボタンをタップして画面を閉じて下さい。
申込状況を確認したい時は
ブラウザで「マイナポータル」にログインし「健康保険証利用の申込」の「申込状況を確認」から確認できます。
パソコンでの事前登録と登録に必要なもの
パソコンでの事前登録に必要なものを用意しましょう。
- 申込者本人のマイナンバーカード
- マイナンバーカード発行時に設定した4桁の利用者証明用電子証明書の暗証番号(パスワード)
- マイナンバーカード読取り対応のICカードリーダ
事前登録の方法
1. マイナポータルのトップページにアクセスしログインします。
2. マイナンバーカードの健康保険証利用申込枠をクリックします。
3. 保険証利用登録画面に映るので下にある「同意して次へ進む」をクリックします。
4. ICカードリーダをパソコンに接続しマイナンバーカードをセットし「申し込む」をクリックします。
5. 数字4桁の利用者証明用電子証明書の暗証番号(パスワード)を入力します。
6. 下の画面が表示されたら申込完了
終了をクリックするとマイナポータルのトップページに戻ります。
まとめ
今回はマイナンバーカードを健康保険証として利用するにあたってのメリットやデメリット、申し込み方法について解説しています。
文字で見ると複雑そうな手続きですが、実際にやってみると意義とあっさりできてしまいます。
マイナンバーカードというと情報流出が怖いなど今ひとつ信用を得ていない制度ですが(政府に対する信用がその程度と言うことですよ)確かに数々のメリットを享受することができるのも確かなことです。
現在、高額医療を受けている方などは特にメリットがありそう(一時的な全額自己負担がなくなる)ですので、考えてみてはいかがでしょう。
参考ページ
【マイナンバーカード】健康保険証として利用するメリットやデメリット
【スマホ篇】マイナンバーカードの健康保険証利用の申込方法の手順(2021年2月26日公開)
マイナポータル
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